季節のうつろいとともに、かぜつちのお便りも4回目を迎えました。 布づくりを見つめ直し、長く続けていくため、今年と来年は工房に籠る時間が増えそうです。 近況をそっとお届けできたらと思っています。 なお自動登録対策のため、よろしければお名前を添えてご登録ください。 これからも静かにつながっていけたら嬉しいです。
2026年2月14日、撚糸機で10本同時運転に成功した。綿の補充は上流の糸とつながないと糸切れが起きやすく、丸太を外すと糸量不足になることも分かった。理想はガラ紡の糸枠を外して撚糸機へ直結する方法。今後は丸太を増やし、絹紡糸への挑戦も視野に入れている。
昨日は大雪が降りましたが、みなさん大丈夫でしたか。伊豆に移住して7年、ここで雪を見るのは初めてで、思いがけず子どもと一緒にはしゃいでしまいました。庭のろうばいの花には雪が積もり、黄色と白の対比がとてもきれいでした。今日はその雪も少しずつ溶け、空気の中に春の気配を感じます。冬は終わりに近づき、春はもうすぐそこまで来ています。
ガラ紡糸を安定して撚るため、新しい撚糸機を自作しました。従来の機械では細い糸が切れやすかったため、張力を抑えた構造に見直しています。ガラ紡機の部品も鉄を熱して作り直し、10錘同時に動かせる状態に近づきました。試運転では糸切れが減り、これから生まれる糸が楽しみです。
試験片 No.02 は、和式紡績機「ガラ紡機」を用いて 2026年2月1日に紡いだ試験糸である。今回は糸を細くすることよりも、切れずに紡ぎ続けられることを重視し、機の条件を見直した。お手製の分銅100gを3つ追加し、じんき巻きの巻き方や強さを微調整した結果、糸の均一性はやや欠くものの、紡績中の糸切れは大きく減少した。糸枠には直径15cmの丸太材を使用し、「続くこと」を優先した試みとして今後の変化を観察していく。
今日は久しぶりに雲ひとつない青空が広がり、工房の前にやさしい風が吹いていました。ガラ紡機で紡いだ糸を100綛、竿にかけて天日干しに。ゆっくり乾いていく糸 。太さも撚りも不揃いな糸が、陽と風に包まれて、少しずつ「布になる準備」を整えていく一日でした。
精練は、ただ汚れを落とすだけの工程ではない。 糸の脂やロウ分を静かにほどき、呼吸を取り戻させる時間。 力をかけすぎず、急がせず、様子を見ながら。 糸も人も、深く息ができたときに、いい表情になる。
長年眠っていた和式紡績機「ガラ紡機」を、伊豆でついに動かすことができました。明治時代に臥雲辰致によって生まれたガラ紡は、ガラガラと音を立てながら、手紡ぎに近い素朴な糸を生み出します。譲り受けた機械はサビだらけで部品も欠けていましたが、調べ、教わり、直し、今日初めて糸が紡がれました。ここから、かぜつちらしい不揃いな藍染の糸づくりが始まります。
藍染を中心に制作してきた中で、布は完成した瞬間よりも、暮らしの中で使われ、洗われ、擦れていく過程こそが本当の仕事だと感じるようになりました。いま構想しているのは、試作布や未完成の織り、染め方の異なるサンプルを実際の生活環境に組み込み、滞在そのものが布の研究になる「暮らしの実験場としての宿」。布を眺めるものから育てるものへ変える、新しい場所をつくりたいと考えています。
昨年は走り続けた反動で少しぬけの殻に。冬は藍染以外の学びの時間に。以前勤めていた染織研究所で植物染めを改めて学び、久々に手や感覚の鈍りを痛感。故・前田雨城先生や廣田益久さんの絹糸の美しさにも心打たれ、静かに向き合う時間のありがたさを改めて感じています。