染めの工程の中で、「精練」はとても簡単と
思われてる存在かもしれません。
けれど、糸の表情や染まりを大きく左右する、
欠かすことのできない大切な工程です。
精練とは、糸に含まれる不純物を取り除く作業のこと。
綿であれば、綿花由来の脂分やロウ分、汚れなどを落とし、
本来の繊維の状態に近づけていきます。これによって、
染料が入りやすくなり、糸本来の柔らかさや風合いが引き出されます。
正直なところ、糸の扱いについてはまだまだ試行錯誤の連続です。
力のかけ方ひとつ、温度や時間の違いひとつで、
糸の風合いや結果が変わってきます。
今は、昨年末に教えていただいた方法を基本に精練を行っています。
工程自体はシンプルですが、やってみるたびに
「糸は呼吸している」ことを感じさせられます。
少し時間をかけると、ふっと変わっていきます。
考えてみれば、人も呼吸が大事だな。
糸と向き合う時間は、呼吸を整える時間でもあるのかもしれません。
精練を見直すことで、ものづくりとの向き合い方も、少しずつ変わってきています。



