人と川

水洗の工程で
被染物を洗うのですが、
流れていく先が
直接川へ流れて行っても
安心して仕事ができるのは、
正藍染の水洗には
『排水』という概念はなく
戴いた水をそのまま川に
お還しするような感覚が
あるからだと思います。

雨城先生が京都の堀川と
西洞院川の近くには
昔は染屋やお茶屋、お豆腐屋が
並んで軒並み川で仕事を行なっていたと
仰っていたのを思い出しました。

近代化した生活のなかで、
かつてのような川との関係を
取り戻もどすことは
むずかしいことかも知れませんが

生活をする私たちと
川は密接な関係があります。

街によってさまざまですが、
生活排水などが川に流れて
海や湖沼、川の水質汚濁の
一つの原因になっています。

ほんの数十年前の
お母さんの台所には
それを解決するための
知恵と工夫が
沢山詰まっていました。

まず最初に食べ残しはしない
「ごちそうさま」を
終えたお茶碗に
米粒一つ残さないコト。

次は溜めた
お水に食器を浸けおき、
ふやけたところを
布でしっかり洗います。

頑固な汚れは一度
新聞で拭き取り
米のとぎ汁やお湯を使います。

石鹸がなかった時代の
お風呂でも垢こすりは
もっぱら布の仕事でした。

あついお湯をかけながら、
布で体を擦る。

ちょっと前の人たちは
これだけで十分に水周りを
綺麗に保っていました。

「洗う」「拭く」「磨く」

日々の労働や暮らしに耐える
素朴な一枚の布で
現代の暮らしに寄り添った
ご提案ができればと思います。

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