大切にされてきたコート
date: 2022年5月20日author: e.namba

おはようございます。

先日、投稿した内容で

師匠の染めたものを持っている

という方が店頭にお越しくださったと

書きました。

また時間が作れたら

持ってくるね〜と言ってくださり

早速、再度ご来店くださいました。

お持ちくださったのは

アンゴラとウールが混ざったコート。

約15年前に購入され、そこから

たくさん着られているとのことですが

色焼けや虫食いなどがありません。

(持ち主の方の管理もきちんとされていたんだと思います)

淡い色で上品な優しい印象です。

「毛玉はできてるけど、色は当時のまま。

軽くて暖かいからとっても重宝していたの。

でも、歳をとって体が小さくなっちゃって。

身の回りの整理をしていて

もう着なくなったものはフリーマーケットに出したり

寄付をして処分していってるんだけど

これはどうしても手放せなくって。

ずっと大切にしていたから、、、」というお話を

聞かせていただきました。

一つのものを

十数年も大切に着られていたという

お話にも感動しましたし

それが、師匠の染めたものであるということにも

なんとも言えない、、

心の奥底にあるものが

震える感覚がしました。

当時、師匠とお客さまの間で

どのようなやりとりがあって

コートをご購入されたのか

ご本人たちにしか分かりませんが

そのお話を伺えて

正藍染の魅力をまっすぐに

強い眼差しで伝えられている師匠の顔が

思い浮かびました。

ものを通して、誰かと出会う。

歴史を知る。

作り手と買い手の思いがそこにあるからこそ

こうやって広がっていくんだなと思いました。

今回、こちらのお客さまと出会えて

背筋がピシッと伸びる気持ちになりました。

自分達は正藍染という素晴らしい技術と

素晴らしい生地、素材を使わせていただいています。

作り手として、届ける側として

もっともっと真っ直ぐに正確に

魅力をお伝えできるよう

気持ちを一新して進んでいこうと

前を向けるきっかけをいただきました。

店頭に立たせていただいて

お客様や周りの出展者さんからは

いつも学びをいただきます。

これらを自分のものにできるよう

この記事を繰り返し読んで

初心を振り返って進んでいきたいと思います。

私の感想文みたいになってしまいました。笑

今日は星が丘三越4日目。

どうぞよろしくお願いいたします。

南馬 絵理
専門学校卒業後、フェアトレードショップで販売員として約7年間勤める。ものが作られる背景が大事だと思うし選ぶものも背景を大事にしいと思う1児の母ちゃん。

2022
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