敬意と経緯


敬意と経緯

こんにちは、静岡県は緊急事態宣言の一部解除となり
少しずつ普段の暮らしが徐々に戻ってきています。
(と言っても、伊豆は長閑で変わりがあまりないですけど。)


さて、僕が卒業後に京都の染屋でシルクスクリーンと呼ばれる技法を学び、
伊豆に移住した後、採取した植物と薬品(みょうばん)と藍染めの化学建て(2019年12月までハイドロサルファイトや水酸化ナトリウムなどを使っていた)と

原料を糠や塩や餅粉に切り替える為、シルクスクリーンから、
なんちゃってな型染を用いり今に至ります。


型染とは、渋紙を用いて布の上に防染糊を置き、
染液に浸して染め(浸染)を行うか、
もしくは染液をつけた刷毛で染めて、
水洗いで糊を落として模様を表す染め方です。


なんちゃって型染と自身で言っているのは、
日本古来より伝わる染色技法「型染め」の伝統を今も守り続ける工芸の方や、
作家さんなどからすると、使用している道具は洋型紙を用いている点。
その洋型紙は柿渋でない点。
漆ではなく、ラッカーやポリエステルの紗を使っている点。
また着物幅ではなく、洋服幅(約110cm)を用いている点があります。


自身で言うのもなんですが、
工芸の方からすると「なんちゃって型染」であり、
結局は薬品を使わずに原料を選んで行くと、
偉大な先人達が綿々と受け継いできた
「型染」をただただ模倣する事をしていたんだなと思っています。
(敬意を表していることも含めて)

もちろん「型染」という言葉が正しく次の世代に繋ぐように、
気をつけなければと考えているので、
型染めとは一言で言えないし。。。
どう説明しようかな。と悶えています。笑。


僕の染めのはじまりが
手捺染によるシルクスクリーンだった事もあり、
さまざまなテキスタイルデザインを手捺染で染めてきました。


大量生産を目的とされたシルクスクリーンの技法は
昔は手捺染が主流でしたが、機械で動くオートスクリーンプリント
今はインクジェットプリントと呼ばれる方法が主流になっていると聞きます。


その時にテキスタイルデザインからもらった感動は今も原動力で、
創作されたモチーフ、鮮やかな色、どれもはっとさせられる色と模様。
様々な色を化学染料で調合したり、後加工したりと、
無理難題を問い続けるデザイナーに応え ようとしていました。



薬品と化学の世界にいた僕ですがひょんな事から柿渋に
関心がわき、新たな染色技法を開発すると躍起になり
柿渋のテキスタイルデザインを作りました。


そのテキスタイルは結局はアルギン酸か耐酸性の糊
(多分化学的な界面活性剤配合)を使用して
それで賞をもらったりと、
何も分からずただ柿渋を使いたかっただけの
若気の至りだったなと
今思えば、楽しい時間でもあり苦い思い出でもあります。

そこから染織研究所で学んだり(ここは長くなるからまた今度)
いろんな試行錯誤をしてきました。


だけど結局、求めてるのは体に優しいもので、
追求していくと、ただただ先人達の見様見真似の一角にもなってない。
でも少しでもそこに居合わせてもらえるだけでも有難い。
だから正しく学びたい。そんな想いです。


何が話をしたかったか分からなくなったのですが。笑
結局、僕はテキスタイルの持つ(模様と素材ね)
感動は人を幸せにするという事を信じています。(結局そこかい!)
だから深めていくと色と模様と体にも良いものを作りたいと
テキスタイルをするものとしての魂が萌えるのです。
(けっきょくそれがあたりまえということなのね。)


模様と素材(布の質、使っている原料の質)を求めて
テキスタイルを届けるように学び続けたいと思います!


なので「なんちゃって」だから
思考を止めるという事がないように!
自戒を込めて。


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よみものを書いた人

南馬 久志

草木の植物から色を頂き、手書きの模様で人々に素朴で優しいテキスタイルを届けたいと思っています。現在、正藍染を学びはじめる。経験を積むために奮闘中。


Japan Creation 2006 染部門入賞


個展:

2016年10月 京都恵文社 個展「自然と人のテキスタイル展」

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よみものを読んで頂きありがとうございます。

日々の事、染めのことを書いています。
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